ゴールデンカムイ

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ここ最近、希死念慮やココくんのことばかりだったのでたまには他の話題でも。

書くのがかなり遅くなってしまったが、週刊ヤングジャンプで現在連載中のゴールデンカムイが最終章突入ということで、約一ヶ月間以上かな?~9/17まで全話無料で読むことができる出血大サービスをしている。※16日に9/20まで延長のお知らせあり。

アニメから入り、22巻までしか読んでいなかったわたしは、本日なかば慌ててヤングジャンプのアプリにて最新話まで追いついた。

230話あたりから290話まで、ざっと60話も読んだのだ。我ながら偉いと思う。なによりわたしの偉さというか、そこまで一気に読ませてしまう(最悪無料公開キャンペーンをガン無視して、レンタルで読めばいいかな、などと思っていた)本作は大変素晴らしいものだと改めて感じさせられた。

まだ記憶に新しいところではあるが、過去に大英博物館で開催されたマンガ展では、メインビジュアルに本作のヒロインであるアシㇼパさんが選ばれるくらい(あの世界的にも知名度のあるONEPIECEではなく、ゴールデンカムイが選ばれたという事がなにを意味するか…!)造詣が深い内容となっている。本作については知っている方も多いと思うので、内容やあらすじについては割愛します。

わたしは当初、孤高の山猫スナイパー・尾形百之助を推していた気がしなくもないけれど、彼の行動が謎すぎてあっけらかんと置いていかれてしまった。それは最終章においても同じで、今後彼がどのような行動に出るのかという点も見所のひとつではないかと思う。

本作のヒロイン──と言ってもまだ幼く、そして生きる術に長けているアシㇼパが、日露戦争を戦い抜き生還するも、生きる目的を失いかけていた杉元佐一と出会い、目標を共にする相棒となる──というのが本作の大筋ではあるが、様々な要素が複合的に詰め合わされた、公式の言葉を借りるのであれば「冒険・歴史・文化・狩猟グルメ・GAG&LOVE和風闇鍋ウエスタン!話題の極上エンターテインメントコミック」だ。

Twitterでは本作のファンアートを描く人を以前よりフォローしていたし、そのせいか人気作品のイメージが強く、実際の発行部数よりももっと売れている印象がある。(2021年6月時点でシリーズ累計発行部数は1600万部を突破している)

東京卍リベンジャーズの方が、と言っては元も子もないが、倍近く数字が伸びているのはアニメ化、そして実写映画化のタイミングが絶妙で、販促が上手くいったからなのかな、などと素人知識で考察してみる。

とにかく笑えて泣けるエンタメ漫画なので、まだ未読の方は16日中に死ぬ気で読んでみてください。もちろん全巻購入して売上に貢献する手もあるよ。

わたしは自分より何歳も年下の、しかも女の子であるアシㇼパを「アシㇼパさん」と呼び慕い、けして女子供扱いすることがなく、一人の人間として接する杉元佐一の抱くその敬意と距離感が好きだ。今後金塊を巡る争いが激化する中で2人はどうなってしまうのか、そして戦いが終焉を迎えた時、アシㇼパと杉元は何を思うのか。とても気になる。

こうやって死ねない理由を作ることはいいことなのかわからないけれど、是非完結まで見守っていきたいと思う。結局希死念慮の話に回帰してしまったが、アシㇼパと杉元の目指した先がどうか幸福なものであるように。決して熱心でもなく敬虔でもないひとりのファンとして願わずにはいられない。